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あおいろに透く
2014|静岡市立美術館
素材:和紙
写真:サカタヤスノ
Concept
神奈川県逗子生まれの私は、連なる山々の遠く向こうにそびえ立つ富士山を毎日のように眺めて育った。
今日はすばらしい、雲に隠れている、雪化粧になった。
人々はそのうち続く変化に飽きることなく魅了される。
静岡を訪れ、今までの見慣れた富士山は景色ではなく、
圧倒的な存在感で、空気として、質感として肌に直接伝わってきた。
角度や距離が違うだけでこんなにも感覚が揺さぶられるものか。
物事に対する関わり方や存在の意味はきっとそんな些細な差で違ってくるのかもしれない。
そびえる富士の麓で、駿河湾の豊かな海と、清らかな水、穏やか気候とこの街の歴史は、この地に何を残したのだろう。
どのように人々に息づいているのだろう。
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